みなさんこんばんは!リョウマです😊
今日は、以下2つの件について解説していこうと思います。
- 長期優良住宅でお得な人は限られている
- 長期優良住宅の性能面と税制面での欠陥
性能面でも税制面でも有利だと思われがちな長期優良住宅ですが、
実は意外と役に立つ人というのは限られています。
そのため、
長期優良住宅だったら安心!
この家買っちゃいます🌸
こういった考えの方は危険です⚠
是非、最後まで読んでもう一度精査してみてください😊
目次
長期優良住宅とは?
長期優良住宅とは、
耐震性、省エネルギー性、劣化対策、維持管理容易性に優れた、
長く安心して暮らせる住宅の事をいいます。
簡単に、
長期に優良な住宅っていう覚え方でも良さそうだね(笑)
長期優良住宅が性能面で役に立たない理由
長期優良住宅というのは、9つの審査をクリアしなければいけません。
審査基準は以下の通りです。
性能項目 | 概要 | 住宅性能 |
---|---|---|
①劣化対策 | 数世代に渡り、住宅を使えるか? | 劣化対策等級3 |
②耐震等級 | 地震に耐えることが出来るか? | 耐震等級2以上 |
③維持管理・更新の容易性 | 長期に渡り点検がしやすいか? | 維持管理対策等級3 更新対策等級3 |
④省エネルギー性 | 断熱性能などの省エネ性は高いか? | 省エネルギー対策等級4 |
⑤バリアフリー性 | 十分なスペースが有り、 いつでもバリアフリーに改装できるか? | 高齢者配慮対策等級3 |
⑥可変性(共同住宅・長屋のみ) | ライフスタイルの変更に応じて、 間取りの変更はしやすいか? | 天井高2,650以上 |
⑦居住環境 | 地域の町並みに合っているか? | なし |
⑧住宅規模 | 戸建ては75平米以上か? | 戸建て75㎡以上 |
⑨維持保全計画 | 定期点検や、補修の計画は作っているか? | なし |
一見完璧に見えるこの検査項目ですが、実は大事な項目が何点か抜けているんですね…
9つもあったら、かなりの品質が約束されるでしょ〜
本当心配性だな〜🌸
こう思う方もいると思いますが、
実際、これら全ての条件をクリアしたからといって本当に長期に優良な住宅になるか?と聞かれると、
答えはNOです(笑)
それ程までに、抜けている項目の重要度は高いのです…!
勿体ぶってもしょうがないけぇ、
抜けている大事な項目をまとめてみたで!
- 結露対策
- シロアリ対策
- 気密性能
- 換気システム
順番に解説していきます。
結露というのは、住宅寿命に直結するほど住宅にとって非常に危険な現象です。
具体的に何が危険なのかをマトメたで!
- 木材腐朽菌が発生して建物が劣化しやすくなる。
- 結露が発生するとカビやダニなどが発生しやすく健康被害へとつながりやすい。
以上の理由から、結露が発生しやすい家と発生しにくい家では住宅寿命が全く変わってきます。
家を建てる前は、結露対策は絶対やっておいたほうが良さそうだね…!
住宅寿命にとって、極めて重要な結露対策が長期優良住宅の項目には入っていません。
長期に優良な住宅を目指すなら、
結露対策は必須なんやけどな…
シロアリは、住宅の木材の中身を食い荒らし木材をスカスカの状態にします。
もしも、住宅の主要な木材がスカスカになってしまうと、
耐震性に甚大な影響を与えてしまうで!
シロアリによる被害集を見つけたので、気になる方はこちらをご覧ください😊
このように、住宅寿命に大きく関わるシロアリ対策ですが、
これも実は長期優良住宅の審査項目に入っていないんですね。
住宅の基礎周りの、日当たり・風通しを良くするだけでも、
かなりのシロアリ対策にはなるで!
住宅でいう気密性能とは、
住宅の隙間を無くして室内の空気をどれだけ住宅の中に閉じ込めることが出来るのか?
という性能のことです。
気密性の高い家のメリットとしては、
室内と室外の空気が分断され、室内の空気が外に漏れにくく、室外の空気が室内に入り込みにくくなります。
その結果、室内の温度をコントロールしやすくなって、
春夏秋冬関係なく快適に過ごすことが出来るんだね!
さらに、外気と内気の温度差によって生じる、結露の発生も抑えることが出来るので、
気密性能というのは、住宅にとって非常に重要な項目になります。
長期優良住宅の審査項目にはありませんが、必ずこだわりましょう。
ちなみに、断熱性能を高めるためにも気密は不可欠やで!
せっかく高性能の断熱材を使っても、
隙間だらけでは熱が逃げていってしまうからな!
じゃあ、よく聞く高気密・高断熱のお家っていうのは、
相性がとても良いからあの組み合わせだったんだね!
2003年に、24時間換気設備の設置が義務化され、
2003年以前のマイホームとは比べ物にならないくらい住宅寿命は伸びました。
換気システムがあると、結露を防止できるんだったね!
しかし、そんな換気システムですが、
- フィルターをしばらく掃除していない
- 旅行に行ってる間、電気代が勿体ないから電源をOFFにしてからずっとそのまま
- 随分前から壊れているけど、修理費用が勿体なくて修理していない
こんな風に、換気システムが使用されていない場合があり、
住宅寿命を考えるのであれば確実にチェックするべき重要な項目の1つです。
以上の事から、長期優良住宅の性能面は、重要な項目が何点か欠落しているのが分かってもらえたかと思います。
要はこの4つの審査項目が抜けてるのに、
本当に長期に優良な住宅なのか?ってことよな!
長期優良住宅が税制面で役に立たない理由
性能面で微妙でも税制面で有利ならそれでいいじゃないか!
こう思う方もいらっしゃると思いますので、解説していきます。
結論としては、
長期優良住宅認定にかかる費用をペイできれば、税制面は有利になります!
何当たり前のこと言ってるの?と思う方もいると思いますが、そういうことなんです(笑)
長期優良住宅の申請・審査に掛かる費用は、所轄行政庁によって変わるのですが、
相場は大体5〜6万円です。
しかし実際は、建設会社や工務店が申請書類を作成するため、
この手数料を考えると、25〜30万円程度かかるのが一般的な相場です。
つまり、
税制面で25万円以上ペイできるなら長期優良住宅にするべき!
ということだね!
以上のことを踏まえて、長期優良住宅にすると得られる優遇措置をまとめてみました。
- 地域型グリーン化事業
- 所得税(住宅ローン控除)
- 所得税(投資型減税)
- 登録免許税
- 不動産取得税
- 固定資産税
今回はこの中でも、
大きな金額控除が見込める、
- 地域型グリーン化事業
- 住宅ローン控除
- 固定資産税
この3項目に絞って解説していきます。
順番に解説していくで!
地域型グリーン化事業
地域型グリーン化事業というのは、
平成27年度から始まった制度で、省エネ化・住宅寿命を伸ばすために国土交通省が取った対策のことです。
地域の住宅業界がグループを組み、そのグループ内で、
- 木造住宅を新築する
- 木造新築住宅を購入する
- 戸建木造住宅を省エネ改善する
このどれかをグリーン化事業加盟店で行うと、最大110万円もの補助金が貰える制度になっています。
これを使えば、長期優良住宅認定費用は余裕でペイできるな!
しかし、この補助制度の重要なポイントとしては、
住宅会社は一定の取り組みを目指す地元の中小工務店であるということです。
なので、グループに属さない業者に頼んでも補助金は受け取ることが出来ないので注意が必要です。
オイラは絶対大手企業で家を建てるんだウホ〜!
大手企業はグリーン化事業に参加していない事が多いけぇ、
こういった人は利用せんほうがええよ✖
大手企業で家を建てたい人は、
後で解説する住宅ローン控除+固定資産税のプランでペイしていく感じやな!
しかし、グリーン化事業に参加している地元の工務店で長期優良住宅を建てる場合は、
認定費用を余裕でペイできるので、長期優良住宅にする価値は十分にありますのでご検討を!
住宅ローン控除
地域型グリーン化事業に参加せず、認定費用をペイしようと思えば、
住宅ローン控除+固定資産税控除でクリアできます。
しかし、これには条件があって
固定資産税と合わせて、最低でも4500万円以上のローンを組んでいる人でないと、
認定費用をペイできる可能性は少ないです。詳しく解説していきます。
住宅ローン控除とは、
年末ローン残高の1%が、
所得税と住民税から10年間、最大400万円控除できるというものです。
長期優良住宅に認定されると、以下のように控除最大額が増えます。
住宅の種類 | 控除される限度額 | 10年間の恩恵 |
---|---|---|
一般的な住宅 | 4000万円 | 最大控除額400万円 |
長期優良住宅 | 5000万円 | 最大控除額500万円 |
長期優良住宅に認定されるだけで、最大100万円限度額が増えるこの制度ですが、
100万円控除額が上がるから、
長期優良住宅認定費用は余裕でペイ出来るね!
こう考えている人は危険です⚠
なぜなら5000万円以上のローンを組まなければ、上限100万円アップの恩恵はフルに受けることが出来ないからですね。
この制度は、ローン残高の1%が戻ってくるものなので、
いくら控除限度額が5000万円だとしても、3000万円のローンを組んでしまったら、
最大300万円までしか控除を受けることは出来ないんですね…
なるほど…
5000万円以上のローンを組まないと、最大500万円の控除は受けれないから、
長期優良住宅にして上限が100万円UPしても意味がないんだね…
それに、ローンを返済していけば残高も減るので、当然控除も減っていきます。
それでもギリギリ固定資産税控除と併せてお得に使えるかな?というラインが、
4500万円以上のローンを組んだ人というわけです。
前提として、長期優良住宅にして増えた100万円を使って、
認定費用をペイする方法を今回は伝えているで!
固定資産税減税措置
固定資産税は、最終的に10〜15万円くらい安くなるので、
認定費用をペイするには抑えておきたいポイントの1つです。
※固定資産税の計算では、地域・仕様にもよりますが、今回は1㎡9万円で計算します。
あくまで仮の数字だね!
固定資産税の計算方法は、
家屋の評価額×1.4(固定資産税税率)になります。
例として、100㎡の一般的な広さの建屋の評価を1㎡9万円で計算すると、
900万円×1.4%=約12万円になります。
固定資産税は、長期優良住宅に認定されると2年間、半額措置が延長されるので
12万円÷2(半額措置)=6万円
6万円×2年間=12万円
敷地100㎡の長期優良住宅にすると、固定資産税で約12万円得するという計算になります。
次は固定資産税減税の最大値。
120㎡で計算してみたで!
先程の計算条件で行くと、120㎡=約1080万円なので、
約1080万円×1.4=約15万円
長期優良住宅にすると、半額措置が2年延長されるので、
約15万円÷2(半額措置)=約7.5万円
7.5万円×2年間=15万円
敷地120㎡の長期優良住宅にすることにより、固定資産税だけで15万円得する計算になります。
減税の最大値120㎡の住宅でも、MAX15万円の補助やから、
固定資産税だけでは、
長期優良住宅認定費用はペイするのはムズいということやな!
残りの金額は、
住宅ローン控除でカバーする形になりそうだね!
以上の事から、長期優良住宅認定費用はグリーン化事業に参加しないのであれば、
- 住宅ローン控除
- 固定資産税減税措置
この2つを併せて、認定費用はペイしていけば良いという事が分かったかと思います。
この2つの合計が、認定費用を超えるようなら、
長期優良住宅にするべきやな!
おまけ:フラット35Sの金利優遇でペイ出来ないの?
フラット35Sというローンの種類をご存知でしょうか?
長期優良住宅にすると、一番グレードの高いフラット35S 金利Aプランを組むことが出来ます。
メリットとしては、ローン金利が1.06%から0.25%の控除を受けて、
最初の10年間はローン金利0.81%でローンを組める夢のようなプランです。
どれくらい得になるのか?
詳しいことが知りたい人はこちらの投稿を見てみてね!
このフラット35S 金利Aプランでローンを組むことができれば、
長期優良住宅認定費用くらい余裕でペイできます(笑)
だったら、長期優良住宅にしたほうが絶対良いじゃん…
こう思う方もいると思いますので、金利Aプランを受けることのできる条件を確認してみましょう。
4項目 | 金利Aプラン条件 | 金利Bプラン条件 |
---|---|---|
耐震性 | 耐震等級3以上 | 耐震等級2以上 |
省エネ | 一時エネルギー消費量等級5の住宅 | ①断熱等性能等級4の住宅 ①一時エネルギー消費量等級4以上の住宅 ②建築物エネルギー消費性能基準を満たす住宅 |
バリアフリー | 高齢者等配慮対策等級4以上 | 高齢者等配慮対策等級3以上 |
耐久性 | 長期優良住宅 | 劣化等対策等級3 |
この4項目の内、どれか1つをクリアすれば良いんやったな!
結論から言うと、
- 耐震性:耐震等級3以上
- 省エネ:一時エネルギー消費等級5の住宅
この2つがクリアしやすいので、
フラット35Sの金利優遇を受けるなら、コストの掛からないこの2つを取るべきだと思われます。
わざわざペイできるか分からない長期優良住宅にしなくても、
金利Aプランでローンを組めるということだね…!
まとめ あなたにとってベストな選択を!
ここまで読んで頂き有難うございました!
この記事では、長期優良住宅の悪い部分についてフォーカスしました。
どんなものにもメリット・デメリットあると思いますが、両方知ることによって見える景色があります。
最終的に決めるのは自分です。
この記事があなたにとってBestな選択のヒントになったら嬉しいです!
マイホームは一生に一度の買い物。
しっかり考えて買うんやで〜!
このブログでは、人生で最も関わりの深い住宅関係の記事を書いています📗
更新頻度は多くないですが、
・誰にでも分かる
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・知っておくだけで人生を有利に生きていくことの出来る知識
これらを目標に発信しているので、これからもどうぞ見ていって下さい👀
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では、また逢いましょう!
ある程度まともな会社で建築すれば、長期優良住宅の基準は満たして当たり前で、満たしたからと言って長持ちする住宅になるとは限らないんですよね。
ややこしい制度の割に実は恩恵がイマイチなのもなんとか改善してほしいです。
この記事にも書いてる通り30万くらい申請費用が建築費用と別で必要となると、長期優良住宅仕様の住宅を建てて各種減免措置を受けても元が取れない可能性高いので。
泉北ホームで建てれば全ての家が長期優良住宅になって、申請費用もパッケージに含まれてたので何も考えずに申請しました。
私の年収では住宅ローン控除額が増えるメリットは享受出来ませんでしたが、固定資産税減免はありがたいです。
長期優良住宅申請の隠れたメリットですが、住宅の設計施工に関する詳細な資料が残せるということがあります。
申請時の資料に建物の詳細情報が書かれているので、将来売却する時やリフォームする時(どの柱が耐震に寄与しているかわかるので間取りを変えられる)に役に立ちます。
住宅ローン控除改悪など制度変更が続きますね。
住宅ローン控除枠が減った代わりに、こどもみらい住宅支援という新たな子育て世代向け補助金が追加されていて、新築住宅取得時に最大で100万円の補助金がもらえるようです。
年収500〜600万くらいで住宅ローンの控除枠400万円をそもそも使い切れなかった子育て世代に対しては、むしろ補助金が増えたことになるかもです。
とてもややこしいですね。
https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001053.html
ゆきてさん。
いつも本記事読んで頂き、コメントまで誠に有難うございます!
長期優良住宅おっしゃる通りです。名前の割に元を取るのが難しいんですよね…(笑)
長期優良住宅の隠れたメリット、驚きました。
確かに詳細なデータがあれば、後の売却・リフォームを円滑に進めることが出来ると納得致しました。
長期優良住宅に関わる記事のリライト時、参考にさせて頂きます。
こどもみらい住宅支援新制度参考になります。
確かにややこしいこの制度ですが、
今日から誰にでも分かるように記事にまとめてみます。
楽しみにしておいて下さいませ!
(また何か修正点・間違ってる所ありましたらご指摘お願い致します…)
いつも見ていただいて本当にありがとうございます。
これからも頑張ります🔥
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd706a34d0fdcd097d369c43af9fc99c1deffa85
よく見ると、住宅ローン減税の残高上限が3000万円に下がるのは省エネ性能満たさない住宅だけで、長期優良住宅の場合は5000万円が維持されそうですね。
残高の1.0%減税だった場合は残高4000万でも5000万でもほとんどの中所得世帯には関係ありませんでした。
減税額が0.7%に下がったので、長期優良住宅を取得して残高5000万円までカバーできると多くの中所得世帯にとって意味がありますね。
(土地代が高い都会の人しか4000万超えの住宅って買わないので、田舎の人には恩恵なさそうですが。)
となると、長期優良住宅の認定をお金をかけて取得するメリットが増えたことになりますね。
制度がコロコロ変わるので、ブロガーにとっては記事リライト増えて大変です。
最新の住宅ローン減税制度改変、改悪と見せかけて実は省エネ住宅を購入する中所得世帯、特に子育て世帯にとっては補助金額が増えてるように思えます。
その辺のことをわかりやすくまとめた記事があれば需要ありそうです。
ゆきてさん。
コメント有難うございます。
たしかに…本当制度変わりすぎてて大変です(;_;)
住宅ローン減税の記事、たしかに今とても需要のありそうな記事なように感じます。
新住宅ローン減税と、こどもみらい住宅補助金を上手く組み合わせた記事を書いてみようと思います!
いつも本当に有難うございます!🌸
頑張ります🔥